介護職スキルアップ研修に参加して 2011・1・22 介護福祉士 新井 ひとみ(30) 私が高校1年生の時に、祖母が亡くなりました。自宅で体調を崩し入院し、そのまま自宅に戻ることなく、病院で亡くなりました。祖母の最期の姿が今でも、頭から離れません。 小さな身体に残っている力で吸引する看護士さんの手を払いのけて、「やめて!!!」と言わんばかりに顔をゆがめている姿です。 もっと祖母の思いを聞いて、納得のいく最期を迎えさせたかった・・と悔やんでも仕方の無いことですが、今の自分の思いです。この仕事に就いてからも、どうしても祖母の最期の姿が目に浮かび、「吸入」から逃げていました。 昨年、入居者Sさんの状態が悪化、その際に看護士さんから吸入の指導を学ぶ機会がありましたが、1度目はどうしても「自分はしたくない・・」と指導を受ける機会を逃しました。 その中で、毎日を一生懸命に生きているSさん、Sさんを支える家族の姿を見ていると、介護士として自分のやるべき事・・自分の仕事は・・・と考えました。2度目の指導の機会に教えていただきました。 Sさんの場合はチューブを奥まで入れる事はなく、手前に少し入れるだけで良いとの事で、Sさんの辛い顔を見ないで良いんだ・・・と正直ホッとしました。そして今回、介護職のためのスキルアップ講座で吸引について学びました。講師の元看護士、大滝厚子先生から「医療として・・治療のための吸引と・・個人の気持ちを考えるとどうするべきか・・・吸引は医療優先か生活優先か・・・関わるスタッフ全員の意思統一が必要だと聞きました。先生は実体験を元に・・・「吸引するしかないとやっていたが、本当にあれでよかったのか・・もっとスタッフ間で話し合うべきだった・・」話していました。 介護職は呼吸の援助を優先に・・生活の中のケアでも出来ることはたくさんある事も教えてくれました。 ☆生活のケア1☆ 口腔ケア ・誤嚥性肺炎の予防 麻痺のある側の口腔のマッサージや、声を出すことも複雑な動きが伴ってくるので大切である。 ・認知機能の低下予防(脳の刺激、摂食リハ) 失語症でも歌は覚えている。歌が苦手なら大きな声で笑うのも良い。 ・呼吸援助 深呼吸や腹式呼吸、手をパーと大きく広げて大きく呼吸をする。タッピングも呼吸を楽にする。 タッピングとは手を丸くして優しく背中や胸を叩く(自分で練習する時は振動で声が震えるぐらいの強さ)その後、痰の絡み具合をみる。 ・水分補給、加湿 入浴後だけでなく、入浴の前後に水分補給が大切。 ・風邪予防 ☆生活のケア2☆ 吸引は動けない人が多い=酸素の交換が出来ないから痰がとれない ・体位変換と体位ドレナージ 痰が両肺の上葉にたまっている時はギャッチアップで上半身を上げる。 痰が右肺の中葉にたまっている時は左側臥位(完全側臥位)を取る。 どこにたまっているかは、レントゲン等でしか判断しにくい。 ギャッチアップした後は、背中を浮かし、背中に手を入れ、着物を正すのを忘れてはいけない。 経管栄養や胃ろう、酸素療法、カテーテル等の講義がその後続きました。 吸引に関しては、もっと実践的な内容かと思っていたので残念でしたが、良い話しが聞けて良かったです。
by hoshigaoka-kenn
| 2011-02-02 23:14
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